北九州市立大学同窓会

大学だより

第13回 響 嵐 祭・・・ひびきのキャンパス
〜 King of Festival 〜

 来年、開設15周年を迎える国際環境工学部の「ひびきの キャンパス」で11月7日(土)〜8日(日)、第13回響嵐祭 「King of Festival」が開催された。一昨年まではキャンパス がある北九州学術研究都市(学研都市)のメインストリー トを歩行者天国にして、学研都市全体を巻き込んだ大学祭 だったが、交通量の増加と諸々の事情で、昨年から国際環 境工学部内の限られたスペースでの開催となっている。
 第1回から響嵐祭を見ている筆者としては、正直、学生 が不憫でならなかったが、当の本人たちはというと、目を キラキラと輝かせながら事前の準備に余念がなく、当日は 1年間の溜りに溜まった情熱を爆発させんとばかりには しゃぎ回る姿をみて、学部敷地内への会場変更の“逆境”が 学生たちを一段と成長させ、輝かせるきっかけとなってい ることを感じた。
 一方で、新会場で2回目の開催とあって、何とか多くの お客さんに来場してもらいたい思いからだろうか、今年は メイン企画として、「8.6秒バズーカ」を筆頭に、2日間にわ たって5組ものお笑い芸人がライブを繰り広げた。生憎の 雨でも大盛況だったが、過去に響嵐祭に携わった筆者とし ては、もうちょっと学生らしい企画や地域を巻き込んだイ ベントを考えてみては?と老婆心ながら感じた。
 とは言うものの、新企画として、国際環境工学部の最先 端研究を子どもにもわかりやすく、かつ楽しみながら実験 できる「おもしろ科学実験」や、次世代のパーソナルモビリ ティーである「電動立ち乗り二輪車」の試乗会が開催され、 北九大生だけが楽しむのではなく、地域の方、来場された 様々な年代のお客さんが飽きることなく楽しむことので きる、素晴らしい配慮のある企画も生まれている。
 その他にも、響嵐祭ならではの、毎年恒例の「ミス・ミスター コンテスト」、「ダンスバトル」、「歌うま王座決定戦」、「お化け 屋敷」、「後夜祭」、「沖縄エイサー」など、バラエティーに富んだ 企画も、来場者を心の底から楽しませていたように思った。
 ところで、響嵐祭に一度足を運ぶと、国際環境工学部が どのような学生を育て、教育や研究活動を行っているかが 一目でわかる。一例を挙げると、模擬店で使用される容器 は全て「eモールド」というエコ容器が使われ、また会場内 にはゴミ箱は設置されず、代わりにリサイクルステーショ ンが来場者をエコな気持ちにしてくれる。このような企画 は全て学生たちの発案であることに感動を覚えると同時 に、大学を巣立った後の長い人生においても、ひびきの キャンパスで学んだこと、響嵐祭での楽しい思い出を決し て忘れないでいてほしい、と切に願うばかりである。

国際環境工学部准教授
松波勲(H17/19/22・情報メディア/院)

北友会会報第113号(平成27年12月25日発行)掲載