北九州市立大学同窓会

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就職セミナー講演を担当して

九州スタッフ株式会社 代表取締役社長
大霜 洋氏(S42・商)

 去る2月1日、母校の教室で卒業する若い後輩達にこれから社会に出て行くに当たり、学生たちの心構えを話したのであるが、要は学生達の思いより学生たちを採ろうとする企業がどんな人財を望んでいるかを主力に話すこととなった。企業は社会の公器である限り永久に繁栄し、国や地域に税を納め、安定した雇用の継続が使命である。従ってその根本は企業を支える有能な人財が必要である。そこで企業が欲しい人財は、その企業の意図する活躍が期待できる学生である。企業は必ずしも学業成績の優秀な者とは限らないのがここ最近の採用の流れである。
 今回は日程の設定にもよったが、受講生が思いのほか少なかった。しかし受講者はとても真剣であったようだ。我々の卒業時(昭和42年度)は今ほど労働条件の整った企業等を意識せず、初任給がどうだ?東京・関西にあるのか?の選定基準であったが、当時は採用案件が非常に少なく、就職冬の時代であったと思う。しかしここ数年、母校の学長や理事長の賢明な努力により、学生のクオリティを高め、更には幅広い求人企業の開発に力を注いだ。その結果全国でもたいへん高い就職率を誇る大学になったようだ。本当に嬉しい限りです。只私たち就職に携わる者としての危惧は、学生たちが就職して間もない浅い時期に会社を辞めるケースが相当数あるということである。入社後、勤務を続けられないはもちろん本人の意思である。採用側は辞めなさいとはやんごとなき特別の事情がない限り言うはずがない。早く育って欲しいとの思いで一杯である。しかしながら求職ミスマッチは一向に減らないのが実情である。自分の思いと違う、人間関係が構築できない、パワハラを感じている等々の理由と精神的に弱い自分を知り、耐えられないという結論が多いみたいである。本当に道を誤ったという者は転職が速いし、別の道に対応する。又、力もあるから人生もたもたすることがない。しかし新職場に精神的に負けたものは復帰力が乏しいものが多く転職で苦労している。人生下り始めたら取り返しがつかない。
   まあそんな話の中で企業が欲しい学生はとはこうである。

〇 リーダーシップが取れ、コミュニティ能力に富み、かつ目的意識が明確な者
〇 根気、やる気を維持出来きかつ頭が柔らかい者
〇 想像し 探求 自由 共有 創造する意欲がある
 の項目をよりたくさん持つ人。優の多寡ではないよ!!  
 企業はグループ討議やインターン期間を通じて、真剣に人物を見極めている!!
中に面白い学生がいて、自分は留年してもある会社に行きたいからアルバイトやインターンを通じて気風を学び採用に備えたい。 心構えを教えて下さいと願う超熱心な質問があった。素晴らしい学生だ!!いい後輩が育っているな!!と感心し嬉しく思いました。