北九州市立大学同窓会

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総会

福岡支部

H23年度福岡支部総会 23年10月15日 福岡国際ホール
―「福岡の街に広げよう! 北九大の“絆”」―

 年に一度、福岡支部最大のイベント「2011福岡支部のつどい」 (総会・懇親会)が10月15日(土)、福岡市中央区天神の福岡国際 ホールで開かれた。「福岡の街に広げよう!北九大の“絆”」の テーマの下、OBや現役学生ら119人が参加。笑顔を交わしなが ら、昨今の暮らしぶりや母校のキャンパス生活の思い出話など に花を咲かせ、「北九大の絆」を和やかに確かめ合った。
 総会は、岩崎六雄支部長(S46・経営)の挨拶で始まった。「より 楽しい同窓会支部を目指す」をモットーに、月1回の親睦会や 春秋2回のゴルフコンペのほか、平成卒OBの親睦組織の「福岡 平成の会」が発足したことなどを紹介した。2010年度の活動報 告[金子雅勝事務局長(S45・経営)]、会計報告[佐伯信也氏(S44・ 経営)]に続き、監査報告では、米徳昭男氏(S41・商学)が、東日本 大震災支援として支部から3万円の救援金を送ったことを報 告した。
 特別講演では、北九州市立大学大学院特任教授の雨澤政材氏 が「トヨタのモノづくりの歴史と九州の製造業の課題」と題し て講演。トヨタ自動車九州副社長としての経験を基に、話を進 めた。輸出立国の日本は、グローバル製造業に支えられ経済成 長してきたが、これからは内需拡大への転換が必要で、他国に 真似できない技術を国内に囲い込んで海外との競争力を確保 することや、太陽電池など成長分野へ参入する必要があると強 調。自動車メーカーは、米国の3社に対して日本は8社あるな ど、国内での過当競争で収益体質が脆弱であることや、09年の 九州の自動車生産能力台数が159万台と、英国の165万台に迫っ ていること、東日本大震災の影響で各企業が天災リスク分散の 動きを加速させ、九州や福岡に企業立地が進んでいることも指 摘した。
 その上で、これから九州の製造業が生き残るためには@オン リーワンと認められる高付加価値工場を造ることA納期を極 力短くすることBコストを劇的に削減することC設計段階か ら開発現場が関わること―などを挙げた。
 この後、会場を大ホールに移して待ちに待った懇親会。司会 の宗本由紀子さん(H2・英米)は柔らかい、澄んだ声で多くの 参加者を魅了した。冒頭、来賓の紹介があり、今春就任した石原 進理事長(JR九州会長)は挨拶で「支部総会への出席は福岡支部 が初めてだが、盛況なので驚いた。大学が抱えている課題の中 で、とくにグローバル化が加速している社会に挑戦していく学 生をどう育て、送り出すかが大事だ。同窓会にもいろんな形で 支援をお願いしたい」などと述べられた。
 続いて、田村允雄同窓会会長(S42・商/福岡支部相談役)が乾 杯の音頭。グラス片手に「年1回盛大に催されるこの“つどい” は、支部会員の皆さんとしても誇りにしてもらいたい。引き続 き全国48支部の「絆」の結び付きをさらに強め、母校と同窓会の 発展に尽くしたい」と、にこやかに唱和した。
 会食・歓談・アトラクションに移ると、ジャズ研究会「K&K」 (木村祥也会長・政策科学科3年)ら4人が「枯れ葉」や「ミス ティ」などスタンダードナンバーを演奏。軽やかな音が流れる 中、アルコール、料理を手にした談笑の輪があちこちに見られ た。今回初めて参加した野中真奈美さん(H17・環境化学プロセ ス工学科)は「こんなに多くの方が参加していてちょっとびっ くり」。同じく初参加の鶴丸貴信さん(H11・法律)は「同級生が もっといるかと思った。これからはより多くの同窓生を誘いた い」。受付を手伝った下村将太さん(H23・法律)は「会場で話し た人が偶然、取引先の社長さんだった。どこで縁がつながって いるかわかりませんね」と、興奮気味に話していた。
 少林寺拳法部(松島恵主将・人間関係学科3年)部員ら6人に よる演武は、2人1組による激しい技の応酬。会場は静まり返 り、参加者は目を見開いて見入っていた。気迫あふれる技を披 露した山口真実さん(地域創生学群3年)は、「あざができるほ ど痛い」。手足が鋭くぶつかり、「ビシッ」「バシッ」と鈍い音が上 がるたびに、顔をしかめるOBもいた。
 興が盛り上がったところに、所用で会場到着が遅れていた 近藤倫明学長が拍手で迎えられて正面演壇に登場。今春、副学 長から学長に昇格就任した近藤氏は「今年度から第2期中期 計画が始まった。『地域に根ざし、時代をリードする人材の育 成と知の創造』を基本テーマにしている。計画最終年度の平成 28年度は創立70周年にも当たり、この6年間に『選ばれる大 学』の確たる存在感を築き上げたい。同窓会の後押しを大いに 期待しています」と、大学の新リーダーとして意欲にあふれた 挨拶された。
 例年、多くの参加者をドキドキ、ワクワクさせる「お楽しみ抽 選会」では、60個の景品が用意された。ホテルオークラ福岡ペア 宿泊券、日本酒「越乃寒梅」(1.8g)、5,000円の商品券…。2人に 1人は必ず当たるという「大盤振る舞い」の高い当選率。「幸運 の女神」役の柳喜久子さん(S48・米英)が当選番号を読み上げる と、当選者は満面に笑みを作って小走りに会場正面の景品授与 台へ。高額景品が当たった人の中には、思わずガッツポーズす る人も。その景品を受け取る姿は会場から羨望のまなざしを集 めた。
 今年も「出会いの喜び」や「新たな生きがい」などのドラマを生 んだ“つどい”もやがてフィナーレへ。恒例の校歌と逍遙歌の斉 唱は、参加者全員が肩や腕を組み、会場いっぱいに「スクラム円 陣」を作った。応援団の納富勇人団長(機械システム工学科3年) と永藤大幹団員(政策科学科1年)の気合に満ちた声に導かれて 高らかに歌い上げ、福岡支部と母校のさらなる発展を誓った。
 来年の“つどい”は、10月20日(土)を予定している。例年、さま ざまな事情があるにせよ、平成の世も23年経つのに、平成卒OB の参加が少ないのは、やはり寂しい。旗上げした「福岡平成の 会」の活動をテコに、来年は1人でも多くの平成卒が集い、今年 を上回る参加者で盛り上がれば…と願っている。
渋田祐一(H2・中国)