北九州市立大学同窓会

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関東支部

−「四季の会(女性の会)」第6回集い−「番町散策と歌舞伎鑑賞教室」

 初夏の明るい陽射しに木々の緑も輝く6月5日(土)、「四季の会」の第6回集いが行われました。
 今回は、「四季の会」代表の竹内優子氏(歴史研究家・美作ゆうこ、S46・国文)に御案内頂きながら「番町散策」をして、その後に半蔵門近くの「国立劇場」で「歌舞伎」を鑑賞するという企画です。午後1時にJR四谷駅前に22名の参加者が集合し、久し振りの再会に笑みを交わし、散策へ向かうこととなりました。
 まず、駅頭近くで、江戸時代のあたりの様子を描いた古地図「麹町、永田町、外桜田絵図」も参照しながら、四谷界隈の歴史について竹内氏に解説して頂きました。江戸時代の四谷辺りは統治上、大切な地で、今のJR四谷駅には嘗て江戸城の四谷目附があり、また地下鉄四谷三丁目駅には四谷大木戸があったそうです。番町には当時、多くの大名や重臣の屋敷地があり、それらはその後明治政府高官の屋敷地ともなりました。
 私達は、時を経て市街化の波により隠されてしまった尾根道の甲州街道と、そこに刻まれた幾筋もの谷からなる変化の多い地形の名残りを感じながら歩を進めました。古い大鐘の残る静かな佇まいの心法寺の境内に暫し憩い、さらに眩しい陽射しと時折吹く爽やかな風を心地良く身に受けながら歩き続けました。途中で見つけたこんもりと木々の茂った広い敷地はイギリス大使館とのことでした。やがて内堀通りに出て、半蔵門近くの隼町の国立劇場に着きました。
 今回は、歌舞伎を気軽に楽しんでもらおうと1967年から続けられてきた「歌舞伎鑑賞教室」を選びました。6月公演中に入場者が延べ500万人を突破するそうです。
 観劇前に澤村宗之助による「解説」があり、歌舞伎特有の装置・道具・用語や役者の衣装・所作などを判り易く教えてくれ、興味深く、かつ鑑賞の助けとなりました。演目『鳴神』(歌舞伎十八番の内)は、「時の朝廷に恨みを抱いた高僧が雨の神を滝壺に閉じ込めて山奥にこもり日照りが続くが、帝の密命で遣わされた美しい姫に心乱され、ついには計略の
成功で竜神が解き放たれ雨が降り、騙されたことを知った鳴神は怒り狂う」という粗筋です。鳴神上人を演じるのは立役の数々にめざましい進境を示す片岡愛之助で、「荒事」と呼ばれる勇壮でダイナミックな演技が魅力的でした。一方、あでやかな雲の絶間姫を演じるのは近年女形の大役に充実した舞台を見せている片岡孝太郎で、美しい姿と艶のある所作・せりふまわしが印象に残りました。ふたりの息が合った演技、ユーモアと様式美もある華やかで力強い舞台を大いに楽しみました。
 終演後は、近くのレストランで懇親会を開きました。観劇の感想や互いの近況の報告、今後の要望など、和気あいあいとした雰囲気の中、語らいが弾み、心楽しいひとときを過ごすことができました。次の企画の提案もなされ、再会を約しての閉会となりました。
 今後も、より多くの参加者が集える会を目指し、続けていきたいと思います。
船越富美(S47・国文)

参加者は下記の通り。
三井秀子(S40・米英)、恵良陽子(S45・英文)、竹内優子(S46・国文)
福田幸恵(S46・英文)、 船越富美(S47・国文)、森安宣子(S49・英文)
梶原絹江(S52・経営)、鬼丸孝子(S54・国文)、 岡田茂子(S54・法律)
市原圭子(H1・中国)、林三郎(S25・専米英)、森敬一(S32・商学)
高砂巌(S36・米英)、 阿部昌幸(S39・商学)、児森進作(S42・商学)
林鶴王(S47・米英)、 河北聖一(S52・法律)、他に家族・友人5名