北九州市立大学同窓会

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支部組織

関西支部

第20回 コスモス会

 今井伸子先輩(S35・米英)をはじめ、諸先輩方のご尽力により 全国に先駆けて立ち上げていただいた関西支部女性の会「コス モス会」は今年で20年目を迎えました。この間休むことなく開催 してこられたのも会員皆様のご理解とご協力の賜物と厚く感謝 申し上げます。
 今年も寒さの続く2月17日、新大阪ワシントンホテルプラザ 23階の「チャイナテーブル」に12名が集まりました。大きな窓の 外、鈍く光る淀川の向こうには発展し続ける梅田の高層ビル群 が見え、着席前から話が弾みます。
 大道久美子関西支部長(S45・英文)の挨拶の後、長年英語教育 に携わってこられた郡司尭子さん(S39・米英)の体験談「オース トラリアと日本の教育」と題した話をうかがいました。郡司さん は親しい友人を亡くして消沈していた時に以前から依頼されて いた日本文化を紹介する講師としてオーストラリア赴任を決意 されたそうです。
 オーストラリア、クイーンズランド州タウンズビルから車で 5時間、リッチモンドという街の生徒数120名のリッチモンド ステートスクールで講師のスタート。壁一面に日本の提灯やユ カタ、お菓子の袋、など日本を紹介する品々が展示された「日本 教室」で料理実習、折り紙、書道、盆踊り、紙芝居などを生徒たち と楽しまれました。これらに必要な道具、紙類はすべて郡司さん が日本から用意されたと聞いて(しかもボランティアです)一同 驚きを隠せません。
 日本で問題になっている体罰について。やはり授業の邪魔を する子供はいるもので、注意しても聞かない子供はその場で罰 として腕立て伏せをさせたり教室から退出させることはあるけ れど、放課後必ず保護者に連絡をし、本人たちも体罰の理由を納 得しているので何ら問題はないとのこと。
 また高学年の生徒たちと6日間のスクールキャンプに参加。 Agricultural Collegeとの協力で農場経験、職業訓練のようなプ ログラムを体験、将来役立つ実習で楽しいキャンプでした。
 沢山の笑顔の写真、実際の折り紙のかぶと、毛筆での「夢」の文 字、貴重品を常時身につけておくための工夫されたオリジナル の上着やオーバースカートなどを見せていただき、定年後、決し て丈夫ではない身体で2ヶ月間、誠心誠意奉仕されたうえ、現在 でも留学生のホームステイを引き受けておられるそのバイタリ ティーに感服しました。
 続いて食事が始まり賑やかな笑い声が聞かれる中、偶然にも 帰国中で出席してくださったインド「めだか小学校」を運営して いる高森千賀子さん(S44・米英)からインドのカースト制の話 もうかがえました。私たちの認識よりはるかに細分化されてい る制度で、カーストを超えての結婚はあり得ないのだそうです。
 話は尽きないのですが、残念ながら予定の時刻となり、会場を 1階の喫茶室に移し、その場で出席の皆さんから「めだか小学 校」へのわずかばかりの寄付をさせていただき、夫々の健康と来 年の再会を願って、閉会となりました。
 今回は本部より出席の予定だった柳喜久子さん(S48・英文) が風邪のため急きょ欠席されたのは残念でしたが、いつもどお り和気藹々の楽しい集いとなりました。参加されたことのない 同窓の女性の皆さん、是非一度覗いてみて下さい。最後にこの会 の運営に全力投球して下さっている中野秀子さん(S44・米英) にお礼申し上げます。

佐々木治子(S44・米英)

北友会会報第108号(平成25年6月30日発行)掲載