北九州市立大学同窓会

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支部組織

神奈川支部

<神奈川ハイク30回記念>
〜 ペリー来航の地を歩きフェり−で江戸湾納涼 〜

 神奈川支部発足以来、年4回実施してきた神奈川ハイクは、30 回目を迎えた。最初の頃の参加者数は3〜4名の時もあったが 『継続は力なり』を信じ、今では10名は超すようになり、【楽しく 役に立つ同窓会】のイベントとして定着してきた。
 第30回記念は8月25日(土)に、前半は、我が国が長い鎖国から 開国へのきっかけとなった、米国のペリー艦隊来航・上陸の地で ある浦賀と久里浜の史跡を訪ねて、幕末から明治初期にかけて の激動の時代を偲んだ後、後半は、納涼船で江戸湾船上パー ティーを実施した。
 酷暑の時期にも拘らず、初参加者が2名、ご夫婦での参加が2 組、親子が1組有り、今までで最高の24名(内女性8名)の参加者 があった。
 まず、1853年ペリー提督が米国フィルモア大統領の国書を幕 府に手渡した久里浜海岸に到着。ペリーが初めて日本の土を踏 んだ歴史的な場所であり、海岸と平行にペリーロードや開国橋 が有る。そしてペリー公園には明治34年に米友好協会が建立し た高さ7mはある「ペリー上陸記念碑」、この碑文は初代総理大 臣伊藤博文の筆によるものである。「ペリー記念館」では当時の 江戸湾防備の状況や4隻の黒船来航時のジオラマ、かわら版や 錦絵等の貴重な資料を見ることが出来た。

 その後、黒船が沖合に投錨した浦賀へバスで移動。江戸へ出入 する船の検査はもちろんの事、江戸湾防備等で多忙を極めたで あろう「浦賀奉行所跡」や、その出先として船改めをした「船番所 跡」を訪れ、神奈川支部手製の参考資料で当時の状況を頭に思い 描いた。実は、船番所跡は、昭和になっても歴史的な場所なので ある。
 ♪し〜ずかぁなぁ しずかな さ〜とのあぁき…♪ 昭和20 年12月から歌われた童謡「里の秋」には、南方の戦地から引き揚 げてくるであろう父を待ちわびる母子の心情がつづられてい る。太平洋戦争終了後、全国に12カ所の引揚港が指定された。博 多、佐世保が各139万人、「岸壁の母」の歌で有名な舞鶴66万人、浦 賀には4番目に多い56万人の引揚者が上陸している。
 桟橋に腰を下ろして海を見ながら引揚の話を聞いた一行は  ♪…あぁ父さんよ ご無事で〜と 今夜も母さんと 祈りまぁ す♪ と、童心に帰って合唱し、現在の平和に感謝した。
 1180年源氏の再興を祈願して建立された、1842年再建の西叶 神社では、社殿を取り巻く230の彫刻や龍等が見事に彫られてい る格天井の芸術的な装飾、当時の遊郭から寄進された鮮やかな 彫刻を施した大きな銅製灯篭や水盤等からも、江戸時代の浦賀 港の繁栄ぶりを垣間見ることが出来た。
 30度近くの残暑をものともせずに約5時間「歴史や芸術に親 しんだ」一行は、足取りも軽く納涼船が出港する久里浜港へ向 かった。それもそのはず、冷えたビールや料理が我々を待ち受け ているからである。
 ドラの音と共に18時30分、船はゆっくりと江戸湾へ。丁度日没 前であり、辺りの景色は橙色から赤へと刻々と変わっていく。遠 くには富士山のシルエットがくっきりと見え、海面は夕日に向 かって?金波 銀波 をながむれば〜 ?と逍遙歌でも歌いた い情景であった。満を持して潮風に吹かれつつ“カンパ〜イ”。素 晴らしい非日常的な景色に感動しつつ、ビールや料理がどんど んすすむうちに、辺りはすっかり暗くなり、観音埼灯台や剣埼灯 台のライトや行き交う船舶の灯火、我々のテーブル前ではフラ ダンスショーも始まり、昼間の疲れや暑さをすっかり忘れ、2時 間の夏の夜の素晴らしい船旅を満喫した。
 参加者は異口同音に【楽しく役に立つ】記念イベントだった、 との感想!!